最近は女性の社会進出は進みましたが、その一方で人手不足の影響もあり男性の家庭参加はまだ途上のご家庭も多いかと思います。 特にこの数年は新型コロナウイルスの流行により親しい方との交流が少なくなったためか出産後や育児中のうつの発生が倍になったという報告もあり、実際の診療の中でもそうした患者様が増加したように感じます。

出産や育児は何もかも初めてのことで、子供さんが小さなうちは言うことも聞いてくれずイライラしてしまうこともしばしばあるかと思います。 本来であれば周りの方が支えになると良いのですが、ご実家が遠方だったりご主人も多忙であるなどの事情から周囲の方の理解が得られず、時には心無い言葉で傷つき気持ちが落ち込むこともあるようです。 こうした落ち込みがイライラに変わり人や物にあたってしまうというケースも目にしました。

しかし、こうした場合も専門家である医師や保健所、訪問看護などが協力して治療に当たることで自分の悩みを表現する場所を確保したり、悩みを相談することで「自分の悩みは他の人に理解されるものだ。」という事実に触れることで落ち込みやイライラが改善することも多くあります。