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川西駅前おおさわ心療内科
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 第6回   仕事と健康について 

 第6回   仕事と健康について

仕事が辛くて心療内科の受診を検討しているという時点でかなり追い込まれた大変な状況だと思います。
「健康あっての仕事であり、仕事よりも健康が大事なのは当然のこと。」というのは冷静であれば誰もが判断できることかと思います。 理想であれば限界になる前に上司に相談したり休職ができる環境であれば良いのですが、責任感が強く職場も構造的な問題を抱えている場合はそうした対処もできずに徐々に追い込まれていくケースが多くあります。

神戸でも前途有望な専攻医の先生が亡くなられた極めて痛ましい事件がありましたが、仮に優秀な医師であっても環境次第では普段なら考えられない決断をしてしまうこともあるという証だと思います。
この事件は精神科医療に携わる者としては本当に残念でなりません。

繰り返しになりますが、仕事を続けるか否かで心療内科の受診を考えている時点で緊急事態と言えると思います。
仕事の問題から私の元を訪れる患者さんはズル休みのために診断書を貰いに来たという人は今まで1人もおられず、殆どの場合は職場に何らかの問題があり真っ当な相談ができない体制となっていました。
こうして私の元にたどり着いた方には最悪の事態を避けるためにこれまで全員に即日休職の診断書を発行してきました。 そして多くの方は仕事から1ヶ月も距離を置けば冷静に自分の状況を見返せるようになり、上司や医師と相談の上で職場に配置転換をお願いしたり、他の仕事に転職し活躍され中には初めの鬱の状態が別人であったかように回復したケースも見てきました。

昔は「仕事は苦しくて当たりまえ。投げ出すのは甘え。」という考え方もあったかもしれませんが、今は令和6年でZ世代も働きだしている時代です。
私自身も仕事は楽しみややりがいを得つつ人生を充実させる手段の一つという考え方であり、苦痛に満ちた仕事であれば無理に続ける必要はないと考えています。

当院は産業医資格を持ち、それぞれの価値観を否定しないことを心がけた院長がご対応しますので、お仕事でお悩みの方は遠慮なく当院までご相談ください。

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